2015年5月23日12:00-15:00
網走沖海鳥クルーズ(チパシリ号)
網走市の道の駅「流氷街道網走」から出航しているネイチャークルーズ船「チパシリ号」を、海鳥観察を主な目的として特別にチャーターさせて頂きました。
朝のうちは風もなく、とても穏やかな天候だったのですが、お昼前から急に風が吹き出し、波も高くなってきました。
少々の不安の中、船長の「これ以上波が高くなったら無理せず帰港します。まずは出てみましょう」という言葉を信じて出航してみると、あら意外。沖は風も弱く、波もたいしたことありません。普通は沖の方がさぞ・・・と思うところですが、網走沖ではしばしばこういうことがあるそうです。ホッと一安心。
船長の巧みな操船で沖へ出て海鳥たちの姿を探しますが、先日まで数万羽いたというハシボソミズナギドリの大群が影も形もありません。陸上から沖を見ていても、水平線を埋め尽くすような大群がいたかと思えば、その翌日には皆無・・・ということが良くあります。餌の動きに合わせて彼らも動いているので、こればかりは致し方ありません。
沖をあきらめ、午前中の便でアカエリヒレアシシギの大群が見られたという小清水原生花園の方へ移動してみると、だんだん鳥影が増えてきました。ウトウが単独から数羽の少群であちこちにおり、梵天(漁業用のブイ)の周りにはアカエリ・・・が群れています。つぶやき声が聞こえるほどの間近で観察を楽しんでいると、船長が「クジラ出ましたよ!」の声が。ミンククジラでした。知床連山を背景にするのもステキですが、網走の町並みをバックに泳ぐ姿もまた独特の感慨があります。市街地の目と鼻の先の海でこんなにダイナミックな生き物たちのドラマが繰り広げられているのだと言うことをもっと多くの方に知って貰いたいなあ・・・と思いました。
3時間弱があっという間のとても充実した時間となりました。
下船後、参加者全員で鳥合わせをして解散としました。
最後になりましたが、無理なお願いを快くお引き受け頂いた「チパシリ号」の前田船長や網走市観光協会の皆さまに、心より御礼申し上げます。また夏と秋に一回ずつ(それ以上?)海鳥クルーズができたら・・・と考えております。今後とも、どうぞよろしくお願い致します。
【確認種】(網走港内での確認分も含む)
ヒメウ、カワウ、ウミウ、キアシシギ、キョウジョシギ、アカエリヒレアシシギ、ミツユビカモメ、ウミネコ、オオセグロカモメ、ケイマフリ、ウトウ、トビ、オジロワシ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ハクセキレイ(以上17種)、ミンククジラ、ネズミイルカ
【参加者】14名(内訳:網走市4名、北見市7名、小清水町1名、津別町1名、遠軽町生田原1名)
報告:管理人・小清水町在住
※キョウジョシギの写真はゆきさんご提供。その他は管理人撮影。
※ダグラスさんによる英語のリポートもアップされました。以下からご覧下さい。
http://www.okhotskbirds.com/zt_2015seabirding.html#2nd_2015
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