2018年12月9日
[能取岬探鳥会]
例年になく暖かな初冬となっていたオホーツクですが、ついに先日まとまった雪が降り、内陸部では-20℃以下にもなるほど厳しい冷え込みとなって、突然の冬本番を迎えました。
能取岬も一面の銀世界となり、かなり厳しい探鳥会になることを覚悟しました・・・が、風がほとんどなく穏やかな天候だったので、やや拍子抜けの感がありました。風と雪が付けば恐ろしいほどの地吹雪となって「日本一過酷な探鳥会」と呼ばれるほどの苛烈さとなるのですが、今年は大丈夫でした(笑)。
能取岬の周りに設置されていた木柵が今年しっかりと改修され、安全にまわることができるようになりました。その木柵に沿って歩きながら、要所要所で海上を眺めていきました。
岬の上から沖を見ると、大型カモメ類の鳥山がいくつもできていました。小魚の群れがいるようです。その周りにはシロエリオオハムやアビの大群も集まっていました。ヒメウはパラパラと忙しそうに飛び回っています。
海岸近くにはシノリガモの群れが浮かび、クロガモやビロードキンクロが時々群れで通過していきました。
灯台前のいつもの崖にはいつものようにイソヒヨドリの♂が1羽。また今年も越冬しているようです。何を食べているのか気になりますが、よくわかりませんでした。近くの遊歩道にはこちらも越冬組なのか、ヒバリが1羽。
東側の海上には、アカエリカイツブリの群れや、ウミスズメ類をちらほらと見ることができました。確認できたウミスズメ類はウミガラス、ハシブトウミガラス、ケイマフリの3種ですが、いずれも数羽程度と、とても少ない印象です。
遠くの空にはハイタカが舞い、目の前をオジロワシの幼鳥が1羽通過していきました。例年ならばオオワシもよく見かけるのですが、今年はまったく見ることができませんでした。
いつもなら1時間もすれば「もう帰りたい・・・」という声がちらほらと出てくるのですが、今日は本当に穏やかでしたので、結果的に2時間ほどみんなでじっくりと見てまわることができました。ご参加いただいた皆さま、お疲れ様でした。
まだ冬は始まったばかりです。能取岬は数々のドラマを生んでいます。いつ、何が出るかわかりません。一期一会のドラマを期待して、この冬は何度か足を運んでみてはいかがでしょうか。
【確認種】シノリガモ、ビロードキンクロ、クロガモ、ウミアイサ、アカエリカイツブリ、アビ、シロエリオオハム、ヒメウ、ウミネコ、カモメ、ワシカモメ、シロカモメ、オオセグロカモメ、ハシブトウミガラス、ウミガラス、ケイマフリ、オジロワシ幼鳥1羽、ハイタカ1羽、ハシボソガラス、ハシブトガラス、シジュウカラ1羽、ヒバリ1羽、イソヒヨドリ♂1羽、計23種
【参加者】25名
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