アジサシ
Common Tern   Sterna hirundo


写真1
2004年9月3日 斜里川河口 成鳥夏羽 (撮影:なべよしさん)
尾は深い燕尾(この個体は摩耗でやや短くなっている).
写真2
2004年9月15日 濤沸湖平和橋 成鳥(左)幼鳥(右) (撮影:なべよしさん)
幼鳥は背や肩羽に褐色の横斑があり、足が赤く、嘴も赤みを帯びる.
写真3
2004年10月11日 斜里川河口 成鳥夏羽 (撮影:なべよしさん)
亜種アジサシの成鳥にも足が赤い個体がいるので注意.
写真4
2004年10月11日 斜里川河口 幼鳥の群れ (撮影:なべよしさん)
全ての個体の足が赤く、嘴も赤みを帯びていることに注目.


体長35cm 翼開長72-83cm ユリカモメ(Larus ridibundus)より小さい
オホーツク圏では旅鳥として沿岸部や海岸に近い湖沼、河川などに渡来、普通に見られる。群れで見られることが多く、時として数千羽以上の大群になる。まれに内陸の河川やダム湖で観察されることもある。なお、日本で普通に見られるのは亜種アジサシ(longipennis)で、ほかに亜種アカアシアジサシ(minussensis)がまれに渡来することが知られている。オホーツク圏内でも時折後者の観察例を耳にするが、そのほとんどが「足の赤い亜種アジサシ」の誤認であり、これまでのところ亜種アカアシアジサシの確実な記録はないと思われる。
亜種アカアシアジサシは亜種アジサシに比べて背や翼上面が淡色で、体下面は白い(亜種アジサシは灰白色)。足は鮮やかな赤色で、嘴も先端が黒いほかは鮮やかな赤色であり、一見すると亜種アジサシよりもベニアジサシ(Sterna dougallii/オホーツク圏未記録種)に近い印象を受ける。キョクアジサシ(S.paradisaea)はよく似るが、(1)足が短く、静止時には体が低く見える、(2)尾が長く、静止時には尾端が翼端より突出する、(3)成鳥夏羽は足と嘴が鮮やかに赤い、などの点から識別できる。コシジロアジサシ(S.aleutica/オホーツク圏未記録種)の成鳥は全体に灰色みが強く、額が白くて黒い過眼線が目立つ。また、飛翔時には次列風切後縁部に黒い帯が出る。幼鳥は上面が黒褐色で淡色の羽縁があり、眼先には十字型の黒い模様があるように見えるなど、特徴的。

参考文献
「北海道野鳥図鑑(河井大輔、川崎康弘、島田明英)」亜璃西社 2003
「北海道の野鳥(北海道新聞社編)」北海道新聞社 2002
「決定版日本の野鳥590(真木広造、大西敏一)」平凡社 2000
「Terns of Europe and North America(Klaus Malling,Olsen and Hans Larsson)」Christopher Helm 1995

「Birds of East Asia(Mark Brazil)」Christopher Helm 2009