ハシブトガラス
Large-billed Crow   Corvus macrorhynchos


写真1
2007年3月7日 斜里町ウトロ (撮影:なべよしさん)
太くて先が大きく湾曲した嘴と、出っ張った額に注目.
写真2
2006年10月29日 斜里町 幼鳥 (撮影:なべよしさん)
幼鳥は伸びきった坊主頭のような印象.北海道弁で言うところの「ボンズ」.
写真3
2003年7月5日 野付半島 幼鳥(巣立ち雛) (撮影:なべよしさん)
虹彩がまだ淡色で、口角は肉色.嘴もまだ短い.
写真4
2005年12月23日 斜里町ウトロ (撮影:なべよしさん)
飛翔時も太い嘴が目立つ.尾は円尾.
写真5
2007年9月20日 北海道空知地方 (撮影:なべよしさん)
しばしば翼をやや高い位置で保持し、浅い羽ばたきで鳴きながら飛ぶ.
写真6
データは写真4に同じ(成鳥)
澄んだ声で“カーカー”や“アワ、アワ”などと鳴く.成鳥の口中は真っ黒.
写真7
2005年11月23日 斜里町 (撮影:なべよしさん)
空き缶を運ぶ.光るものなどが好きで、集めたり、隠したりする.
写真8
2007年4月27日 北海道空知地方 (撮影:なべよしさん)
巣材を運ぶ.針金やロープなども巣材としてよく用いる.
写真9
2007年1月31日 野付半島 (撮影:なべよしさん)
右はシロカモメ.漂着したアザラシを食べる.掃除屋として自然界になくてはならない存在.
写真10
2007年3月9日 斜里町ウトロ (撮影:なべよしさん)
写真10-12は求愛給餌の様子.まず♂が鳴いて♀を呼ぶ.
写真11
データは写真10に同じ
♀が来て♂の喉をつついて餌をねだる(瞬膜が閉じて目が白っぽく見える).
写真12
データは写真10に同じ
それに応えるように♂が♀の口に餌を入れる(素振りだけのこともある).


体長57cm ハシボソガラス(Corvus corone)より大きい
オホーツク圏では留鳥として市街地や森林などに生息し普通に見られる。山奥の懐の深い森林や高山などで見られるのは本種だが、農耕地や海岸などではハシボソガラスの方が多い。都市公園の樹木や送電線の鉄塔などに営巣することがあり、付近を通る人や作業員を攻撃することがあってしばしば話題になるが、オホーツク圏では郊外で営巣する例が多いのか、あまりそういった事例は聞かない。雑食性で、都市部や郊外のゴミ捨て場で生ゴミをあさることが多いほか、ネズミなどの小動物や昆虫を捕食したり、他の鳥の巣を襲って卵や雛を食べることもある。果実を好み、サクランボなどに被害を与えることがしばしばある。ハシボソガラスのように農耕地や海岸をノコノコ歩き回りながら落ちているものをついばむということはせず、ピョンピョンとホッピングしながら採食する。
ハシボソガラスは小さくて嘴が細く、額は出っ張っていない。鳴き声は“ガーガー”と濁る。よく歩く。ワタリガラス(C.corax)は大きくてがっしりした体型をしており、嘴は湾曲はさほどではないが長大で、尾は凸〜くさび型。鳴き声は本種よりもさらに甲高い、“コァ!コァ!”など。

参考文献
「北海道野鳥図鑑(河井大輔、川崎康弘、島田明英)」亜璃西社 2003
「決定版日本の野鳥590(真木広造、大西敏一)」平凡社 2000
「Birds of East Asia(Mark Brazil)」Christopher Helm 2009