ヒメハマシギ
Western Sandpiper   Calidris mauri


写真1
2006年9月11日 能取湖卯原内 幼羽 (撮影:なべよしさん)
嘴は長く、先端がやや下方に湾曲する.
写真2
撮影データは写真1に同じ
左上が本種(ほかはトウネン).嘴の長さの違いに注目.
写真3
2006年9月13日 能取湖卯原内 幼羽 (撮影:なべよしさん)
趾(あしゆび)の間の水掻きに注目.
写真4
撮影データは写真3に同じ
中央奥の個体(ほかはトウネン).


体長16cm ほぼトウネン(Calidris ruficollis)大
オホーツク圏では迷鳥として過去1例の記録[2006年9月10-13日/能取湖卯原内/幼鳥1羽]が報告されているほか、紋別市コムケ湖においても観察・撮影されているとの情報がある。
トウネンに酷似するが、嘴が長く、先端がやや下方に湾曲していることなどの相違点がある。ハマシギ(C.alpina)は大きくて、オホーツク圏で多く見られる幼羽の場合は胸から腹にかけて黒褐色の縦斑が密に出るなどの点で異なっている。趾の間に水掻きがあるのはCalidris属(小型オバシギ属≒トウネンの仲間)の中では本種とヒレアシトウネン(Semipalmated Sandpiper/C.pusilla/日本未記録種)のみであり、決定的な特徴とも言えるが、写真3のように野外で確認できる機会は非常に少ない。

参考文献
「北海道野鳥図鑑(河井大輔、川崎康弘、島田明英)」亜璃西社 2003
「決定版日本の野鳥590(真木広造、大西敏一)」平凡社 2000
「Shorebirds an identification guide to the waders of the world(Peter Hayman,John Marchant and Tony Preter)」Christopher Helm 1986
「Shorebirs of North America(Dennis Paulson)」Princeton University Press 2005
「The Shorebird Guide(Michael O'brien,Richard Crossley,and Kevin Karlson)」Houghton Mifflin 2006