モズ
Lanius bucephalus
日本全国に広く分布する種で、北海道でも普通に見られます。 オホーツク圏では基本的に夏鳥ですが、越冬するものも少数いるようです。 主に平地の河川敷や草原などで見られますが、 山間部でも開けた環境があればたいてい姿が見られます。 ”キィーキィーキィー”や、”ギチギチギチ”、”ギュン、ギュン”といった金切り声で啼き、 枯れ枝や牧柵の上などの目立つところに止まるので、観察するのは比較的容易です。 ♂は背中が灰色で太くて目立つ黒い過眼線があり、翼の一部に白斑があります。 ♀は全体に褐色と♂よりも地味な羽色をしており、翼の白斑はありません。 ただ、高標高(高緯度)地域に生息するものの中には、全体にグレー味が強く、一見して オオモズやチゴモズに似て見える個体(俗に”高原モズ”と言います)もいるため、注意が必要です。 その鋭い嘴から分かるように、肉食の鳥で、 カエルやバッタ等の他、小鳥を狩ることもあります。 捕った獲物を枝などに刺して置く「はやにえ」という行動が知られていますが、 その理由についてはよく分かっていないようです。 |
♂ 2003.04.28 斜里町
♂(初列風切の一部に白斑がある。
写真ではわずかに認められる程度だが、もう少し大きく見えることが多い。
太く頑丈そうで、かつ先の尖った嘴は猛禽類のそれを思わせる)
2003.04.29 斜里町